『ひなまつり』
1.あかりをつけましょ ぼんぼりに
お花をあげましょ 桃の花
五人ばやしの 笛太鼓
今日はたのしい ひな祭り
2.お内裏様と おひな様
二人ならんで すまし顔
お嫁にいらした 姉様に
よく似た官女の 白い顔
3.金のびょうぶに うつる灯を
かすかにゆする 春の風
すこし白酒 めされたか
あかいお顔の 右大臣
4.着物をきかえて 帯しめて
今日はわたしも はれ姿
春のやよいの このよき日
なによりうれしい ひな祭り
桃の節句に必ず耳にするこの詠。
よくみると素敵な詞が、、、
3番に注目してください!
「金のびょうぶに うつる灯を かすかにゆする 春の風」
現代のように蛍光灯やLEDなど存在しない時代です。
金屏風にじわりと映り込む、雪洞に灯るの蝋燭のあかり。
そのあかりが春の訪れを告げるやさしい風で気持ちよさそうになびいている。
節句を迎えた喜びと、屏風に映るあかりの姿を重ねているのかもしれませんね。
そんな風情のある景色を詠った『ひなまつり』。
日本人が当たり前に持ち合わせていた美しい光への感覚があらわれているようで、ちょっぴり嬉しくなります。
考えるより自然と感じていたんでしょうね。
豊かさとは何か、考えさせられます。

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